熱中症に気を付けましょう

今年は新型コロナウイルスの流行により、感染を防ぐためには①人との距離をとる ②マスクの着用 ③手洗いや、「3密(密集、密接、密閉)」を避けるなどが必要です。

十分な感染予防をしながら、特に気をつけてほしいことを紹介します。

○ 暑さを避けましょう。

室内の温度・湿度をこまめに確認しましょう。外に出る時は日傘や帽子をかぶって暑い日や時間帯を避け、無理のないようにしましょう。

○ 周りの人との距離を十分にとれる場所(2m以上)や自宅では、マスクをはずしましょう。

気温・湿度が高い中でマスクを着用すると、熱中症のリスクが高くなるおそれがあります。

○ のどが渇いていなくても、こまめに水分補給を心掛けるようにしましょう。

一般的に、食事以外に1日当たり 1.2リットルの水分の摂取が目安とされています。大体、500mlのペットボトル2本以上を目安にしてください。また、汗をかいたときは塩分も忘れずにとってください。

○ がまんしないでエアコンを使いましょう!冷房時でも換気扇や窓を開けるなど換気をしましょう。

室内温度が高くなることもあるので、エアコンの温度設定をこまめに調整しましょう。

○ 日頃の体温測定、健康チェックは、新型コロナウイルス感染症だけでなく、熱中症を予防する上でも有効です。体調が悪いと感じた時は、無理せず自宅で静養するようにしましょう。

いつもと様子が違う!と感じたら
かかりつけの病院・診療所にお気軽にお電話ください!

(環境省HPから引用)

お口の健康 第3回「歯の数が寿命に影響する?」

お口の健康について

健康寿命と8020(ハチマルニイマル)運動

日本人の平均寿命はいまや80歳を超え、健康な状態で社会生活を送れる健康寿命もほぼ世界一なのです。それでも平均寿命と健康寿命との間には、男性で9年、女性は12年半という差があります。

老化を遅らせるには「口の健康を維持することが大きな要素であること」は間違いないと思います。日本歯科医師会は「80歳で20本以上噛める歯を維持する」という8020(ハチマルニイマル)運動を展開しています。

80歳で歯が20本以上ある人よりも歯が1本もない人は、1か月で医療費が1万5千円ぐらい高く、1年間でその差は18万円程になります。1~9本ある方は月に7000円程、10~19本の方も3000円程という差があります。つまり歯がたくさん残っている人は医療費が少なく、病気になりにくいということがデータから明らかになっているのです。

また、入れ歯で奥歯のかみ合わせのできる人は、転倒が少ないというデータがあります。歯がたくさん残っている人はもちろん元気だけれど、歯も入れ歯もない高齢者は、元気な人が少なく寝たきりが多いということになります。

新型コロナウイルス感染症対策のとりくみ

命は平等をかかげ「断らない」医療を実践します

2020年は、新型コロナウイルス感染症の拡大により、世界でも日本でも、私たちの生活様式を変え、価値観を変え、社会の在り方を問いだした1年半でした。第4波を迎えた大阪では最多の感染者数と死亡者数を更新し、医療体制が限界を超え通常医療がいよいよできなくなり、様々な場面で手遅れになるという事態に直面していました。

新型コロナ感染症対策本部を立ち上げ、学習を進める

西淀病院では、2020年1月末に急にサージカルマスクやN95マスク、アルコール消毒液など感染対策に必要な衛生材料が入らないという困難に直面しました。

異常事態と判断し、すぐに「新型コロナ感染症対策本部」を立ち上げました。同時に「当院で対応可能な疾患・病態であれば、断らず診療を行う」という方針を職員に通達し、全職員(受付委託会社職員含む)に対して接触飛沫感染対策の学習をすすめ、ICD(感染制御医師)によるCOVID-19の正しい知識と対応の学習会を開催しました。

職員の不安とストレスの増強と対応

2020年4月に入り、独歩で入院した初めての陽性者で呼吸状態が悪化し、人工呼吸器を装着して重症受け入れ病院へ転送をしました。また外来では遠方からの救急搬送など、搬送数が過去最高となり、外来到着と同時に人工呼吸器装着に至った患者も発生して、対応する職員の不安とストレスが増強しました。対策本部から「新型コロナウイルス感染症から私たちと地域の患者さんを守るために行うべき9つのこと」を発出し、連携病院の精神科医の協力、法人窓口のカウンセリングなどの対応をしました。

コロナ受け入れ病床届け出を

5月8日には、より厳密にゾーニング(コロナ感染患者の病原体によって汚染される区域と汚染されない区域を分ける)を行うため、陰圧テント外来を駐車場に設置し、法人内看護師の支援も受け診療を行いました。緊急事態宣言が明け感染が一定落ち着いた段階で、院内ゾーニングでの通常診療に戻しましたが、すぐに第2波が訪れ、病院外での発熱外来を現在も継続しています。そして大阪府からの要請に応えて、2021年2月3日よりコロナ受け入れ病床を届け出ました。

深まった地域医療連携

救急搬送依頼の増加に異常な変化を感じ、情報共有を目的に2020年3月19日に、西淀川区内の急性期2病院でコロナ対応の情報共有を行いました。その後、区医師会、区役所と新型コロナウイルス感染症西淀川区合同対策会議を開催しています。この連携により、2病院の発熱外来への区医師会の医師にも、出務協力をしていただき大変助かりました。

最大の第4波を迎え

変異株が中心となった「第4波の危険性」は、若年層でも重症化し亡くなる方がいる一方で、乖離した人々の行動(『慣れ』)のため人の移動が止まらないことでした。感染力が高く、重症化の速度は速く、発熱外来に自分で歩いて来た方が、病院に到着した頃には低酸素ですぐに人工呼吸が必要になったケースを何度か経験しています。本来入院が必要でも自宅療養せざる得ない方たちの中から死者を出したくないと、陽性者の中でも病状で気になる方へ健康確認をしようと法人内診療所とも連携をしています。

連携を強め「断らない」医療の継続を

区内対策会議は現在、他の2病院、区歯科医師会、区薬剤師会の参加もあり、医療機関対応とワクチン接種対応について会議をしています。西淀川区は、災害が起こった場合も孤立する可能性が極めて高い地域のため、行政も巻き込んだ日常的な地域連携が何より区民の命と生活を守ることにつながると確信しています。新型コロナウイルスはまだ収束していませんが、「断らない」医療の継続が、かけがえのない命を守ることに繋がるよう、今後も地域医療を支える一翼を担っていきます。

西淀病院看護部長 小玉裕加子

いっしょに歩こう 姫島地域編(大和田街道の続き)

姫島住民は遍満寺を「西の寺」と呼んでいます

今回は大和田街道を柏里・野里地域から姫島地域に入って進んでいきます。明治から昭和の戦前までの姫島地域は大和田街道を中心に大変栄えていたそうです。今回は、この地域を健康友の会はっぴぃひめじま支部の糠野さんと訪問しました。

戦争中この地域はひどい被害にあったそうです。昔からの家で町会長もやられて頑張っている鎌田酒食品店の店主は、「家の前の道がアメリカの機銃掃射でほんまにひどかった。わしらは防空壕に入って、ほんまに大変やったんや」と言われるくらい酷い状況だったようです。

さて、その鎌田酒食品店の近くに慈雲寺と遍満寺があります。今回はその二つを訪問しました。慈雲寺(姫島1-24-26)は1580年ごろがはじまりで、江戸時代は天満別院となり、現在の本堂に建て替えたのが昭和50年くらいだそうです。
宝物としてある親鸞聖人直筆の大経三願文や鎌倉期の釈迦十六善伸像は、京都や奈良の国立博物館に預けられているそうです。本堂の庭には大きなソテツがあります。一度見せてもらえるといいですね。
そして、姫島住民は慈雲寺を「東の寺」と呼んでいました。

次に遍満寺(姫島4-8-1)に行きました。遍満寺は戦争で天子堂だけが焼け残って、本堂などは立て替えられました。しかし、戦争中金属類回収令で持っていかれそうになった本像(釈迦如来像)を前の住職の力で守り今も本堂におかれています。
また、この寺では8月1日から31日まで、朝6時~6時30分に「朝の会」を開いており子どもと大人が70~80人集まって来られるそうです。
そして、姫島住民は遍満寺を「西の寺」と呼んでいます。

また、戦前からこの2つの寺は、西成郡第5区の第3番校(慈雲寺)と第4番校(遍満寺)としてお寺の本堂で学習をしており、これが大阪市立姫島小学校の前身と言われています。

次回は、この続きである姫島神社から緑陰道路へと進みます。


慈雲寺「東の寺」


遍満寺「西の寺」