今年度の健康診断はお済ですか?

お急ぎください。3月中旬までに受けましょう!

「自分は健康だ」「なにも症状がないから健康診断は必要ない」と思っていらっしゃる方もあるかもしれません。

しかし、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの慢性疾患、さらに癌も、かかってもすぐには症状が出ません。健康診断を受けることで、自覚のない病気や病気のリスクの発見につながります。年に1回は必ず健康診断を受けましょう。

「健診を受けようと思うが、特定健診の受診券をなくした、見当たらない」という場合は、各健康保険の担当部署に依頼すれば再発行ができます。

詳しくは、各診療所の窓口にお問い合わせください。

淀協の事業所案内

大阪におけるPFAS汚染と健康を考える

1193人の大規模血液検査を実施

検査結果は高い値示す

2023年11月11日に「大阪PFAS汚染と健康を考える会」が発足し、ダイキン工業淀川製作所の地元摂津市で血液検査を行ったのを皮切りに、10月〜12月の間に、49会場で1193人の方が血液検査を受けられました。
淀協では、摂津会場を含めて12医療機関で20回、536人が検査を受けられました。ダイキン工業の近くで野菜を作っておられる方、元ダイキン工業に働いておられた方、この地域に居住されている方など日ごろ、高い濃度の汚染に不安を抱えている多くの住民が検査会場に来られました。

9月と10月に摂津市などで行った血液検査118人分の分析を行った、原田浩二 京都大学大学院医学研究科准教授の報告は衝撃的で、MBS、ABC、NHKなどのマスコミも報道しました。検査を受けた方のうち摂津市民80人中、米国科学アカデミーが出した臨床ガイドラインの20ng/mLを超えた方が31人(44%)、極めて高い値を示しています。(ng:ナノグラム)

※ 表中のラインは、米国科学アカデミーの 臨床ガイドライン20ng/mLをしめす。

受検者全員に結果を送ります

1193人の検査結果は、今後、各受検者個人に対し封書で結果が届き、20ng/mL以上の方には「PFAS相談外来」(予約制)への受診を進めることを予定しています。

この11月に開催されたWHOがん専門機関IARCは、PFASに関する発がん性についての最新評価を行い、PFOAについて「人への発がん性がある」とし最もランクの高い「グループ1」に分類しました。国際的な評価が出されましたが、国(環境省)は「知見がない」としてだんまりを決め込んでいます。

「会」として、今回行った検査の分析、IARCの最新の知見などを踏まえた学習会開催や記者会見を行うとともに、ダイキン工業や国・府・市に対し、環境対策や住民への情報公開、健康管理を行うことを求めていくなどの運動をすすめていく予定です。

PFAS汚染、健康問題に立ち向かおう

PFASは、アスベストや低線量被ばくなどと同じように、直ちに健康被害が出現するものではないかもしれません。しかし、長期間体内に蓄積され続けることで免疫機能に悪作用し、将来にわたって多くの健康被害が出現する可能性があります。この問題はまさにSDHに基づくヘルスプロモーション(HPH)のとりくみそのものです。

私たちの先輩が、過労死問題や西淀川公害など健康の社会的問題に正面から向き合ってきたように、私たちが今、この汚染と健康問題に立ち向かうことが求められているのではないでしょうか。
そのためにも、医師をはじめ全職員、健康友の会会員と住民が一緒になって繰り返し〝学習し、調査し、行動する〞この姿勢で臨むことが大切だと強く思います。継続的な運動への参加を促すために「会」への団体・個人の入会を呼びかけています。ぜひこの機会に入会ください。

公益財団法人 淀川勤労者厚生協会
副理事長 長瀬 文雄


* PFAS(ピーファス)(有機フッ素化合物)
水や油をはじく、熱や薬品に強いなどの性質から、フライパンや鍋のフッ素樹脂加工などの生活用品や泡消火剤などの工業製品に広く使われてきた。
分解されにくく蓄積しやすいため「永遠の化学物質」と呼ばれている。工業や軍事基地から排水と共に放出されたPFASは、長く環境中に残り、地下水や河川水から水道水などを通じて人の体内に取り込まれ、健康被害や発がん性の恐れがあり、世界的に規制が強められている。

*SDH…健康の社会的決定要因
*HPH(ヘルスプロモーションホスピタル)…健康増進活動拠点病院


■マスコミ各社の報道

PFAS汚染の実態身体への影響は?…クローズアップ現代|NHK(youtube)

『発がん性疑い物質』市民の血液や川から検出… |MBS

人体への影響指摘「PFAS」…|朝日放送

淀協に仲間入りして 目からうろこのことばかり

健康の友500号に寄せて

子どもの頃から、医療は身近な存在でした。父が医師で、当直日直で家にいないことがしばしばあり、また、夜中でもポケベルが鳴ると勤務先へ急行することは日常茶飯事でした。母は私を産んだ時に退職をしましたが、それまでは看護師として勤務していました。

一方で私は、医療や介護と密接なかかわりのある社会や政治の問題には目を向けていたものの、自らには医療に携わる素養がないなと感じ、早々に医療や介護の道は断念しました。

そんな私が、様々な巡りあわせで淀協に仲間入りさせていただいたのが昨年の5月です。「西淀病院」も「民医連」も、存在は知っていましたが、いざ仲間入りさせていただくと、「無差別平等の医療」に向けた無料低額診療事業などの様々な取組や「健康友の会」との連携、そしてすべての人の命や健康を守るための社保運動など、まさに目からうろこのことばかりでした。

淀協は今後、西淀病院の建て替えなど、次の数十年も「無差別平等の医療」を貫くための取組に着手します。また「健康友の会」においては発足から約50年を迎え、次の数十年にわたって「地域まるごと健康づくり」に取り組むためにもこれからの数年間がとても重要な時期となります。さらには、防衛費の激増などではなく、医療や介護の充実で誰もが人間らしく生きられる社会を実現する政治への方向転換が待ったなしの情勢です。そして何より、経済の長期低迷や物価高の中で、地域には私たちとの出会いを待っている大勢の方々がおられます。

私も、歴史と伝統ある淀協の一員として、今後とも「西淀川・淀川健康友の会」の皆様と手を携えて、あらゆる方面で取組を進めていく決意です。

淀協本部専務理事付 湊 隆介

みんなによくしてもらって 子どもを育てられた

健康の友500号に寄せて

40歳から定年まで西淀病院の病棟で看護助手として働きました。現在84歳です。当時高校生と小学校生の子どもを抱えていましたが、西淀病院で働いている人は本当にみんな親切で、みんなに良くしてもらって子どもを育て上げることができました。定年後20年以上たちますが、その頃一緒に働いた仲間とは今も何かと気にかけあい、連絡を取り合って旅行に行ったり仲良くしています。

定年後は障がい者の施設で働きました。そのころから誘われて健康友の会佃支部で世話人をしています。耳が不自由になったのでそろそろやめようと思ったりしますが「元気でいるためにも続けたほうがいい」と言われるので続けています。絵手紙やカラオケなど、なるべくみんなと一緒に楽しいことをするようにしています。川柳も健康の友に(恥ずかしいですけれど)毎月投稿しています。

元職員・佃支部世話人 徳永 カズエ

沓脱タケ子さんの力強いエネルギーが礎に

健康の友500号に寄せて

私が小学校3年生(昭和30年)ごろ、市会議員選挙で沓脱タケ子先生の選挙カーが大和田町に回ってきました。

私は祖母と一緒に戸口に出ていましたが、選挙カーから落ちそうになるくらい身を乗り出して握手をしてくれた時の沓脱先生の大きな声と身体、その光景が今でも思い出されます。その力強いエネルギーが現在の西淀病院や各診療所の礎になっている事を確信しています。

私事ですが、仕事中に左足の甲に油を浴び大やけどをして、千北診療所に一年間毎日休まず治療に通い、傷跡は残りましたが手術せずにすみました。今でも感謝しています。

大和田 恩地 宏