恒久平和を願って

善念寺での平和の鐘つき

今年で戦後75年を迎えます。コロナ禍で日本はこれまでに経験したことのないような状況にありますが、決して忘れてはならないのは、原爆が投下された8月6日、9日です。千北支部では、毎年大和田の善念寺さんで平和を願って鐘をつかせていただいています。
住職さんが「戦争を経験した世代が年々高齢になり、子や孫に伝えていく機会が減っている。戦争が恐ろしいことだという認識が薄れている。二度と同じことをくり返してはいけない。私たちが伝えていかなければ」と語ってくださいました。
善念寺さんの近所に、幼稚園があります。私たちが鐘をならすと、子どもちは興味津々にこちらをのぞいていました。子どもたちが将来、この日になると平和の鐘がなっていたなと思い出してもらえるよう、これからも続けていこうと思います。

お家から出ておいで班会

お昼に外でスクエアステップを楽しむ会員さんたち

座ってできるスクエアステップ

コロナ禍で、ご高齢の方は外出する機会が減り、動かないことで身体の機能が低下しがちです。そこで6月に10回、西淀病院とのざと診療所の間の駐輪場で「お家から出ておいで班会」を開催(のべ187人が参加)。座ってできるスクエアステップです。
「久しぶり〜ぃ!」「どうしてたん!」「元気ぃ〜」などの声が飛び交います。やっぱりこういった場が大切だと実感しました。「家にいるより外に出て、みんなと会って運動すると元気になる」と好評です。
7月は一度に集まる人数を制限しながら、室内で開催しましたが、8月は、感染が増えて、残念ながら、またまた中止に…。
現在、感染防止をしながら、皆さんの健康を守れるように、どうしたら再開できるか話し合っています。

サークル班会の再開を願って

ひさしぶりに百歳体操を楽しむ参加者

コロナ禍の中、支部の世話人さんで5月に「お元気ですかコール」を取り組みました。
対話の中で聞かれたのは「デイサービスなど受けさせて貰えて、本人も家族も有難いが、受け入れ施設の人たちが本当に大変だと思う」「家族が施設での面会が出来ないのが辛い」など、医療や介護への切実な声もありました。中でも百歳体操やサークル班会に行くことが出来ず、運動不足や楽しみが無くなったとの声が多く寄せられました。

世話人会で議論して3蜜対策をして百歳体操やサークル班会が再開できないかを話しました。
感染症対策を講じ、7月25日に映画会、7月30日から百歳体操を再開しました。久しぶりの百歳体操でしたが皆さん快い疲れで毎週参加出来ると喜んでもらっていた矢先、またまた大阪の感染者が増えてしまいました。止む無く一回だけの再開に終わり、再び中止になりました。
コロナ感染症で生活様式も変わってしまいましたが、せめて週一回の体操やサークルが再開できることを願ってやみません。

風水害を考えるつどい

佃支部では、7月28日に「風水害を考えるつどい」班会を佃会館で開催しました。8人が参加。神崎川と左門殿川に挟まれ非常に危険だと思われる地域です。また、近年異常気象の中でいつ想定外の風水害が起こるか分からないので、その時の為にいろいろみんなで考えようと取組みました。

参加者は佃2丁目に住む戸建ての会員さんでした。町会の役員さんも参加しました。参加者同士が仲良く、「家にはテレビも携帯電話もない」「だったら私の家にくればいいわ」「台風が近づけば、娘がマンションの高層階に住んでいるので2日前には寄せてもらうわ」などの意見が出されました。

天災が忘れてないのにやってくる

台風シーズンを迎え、水害への備えはできていますか?

台風第21号のことを覚えていますか?

 2018年台風第21号は、9月4日に大阪を襲った最大瞬間風速58.1mの「非常に強い勢力」の台風です。四国から近畿地方を通過し日本海に抜ける経路で、各地で屋根や窓ガラスの破損、街路樹や電信柱が倒れ、大規模な停電など多くの被害が発生しました。

2018年9月・台風第21号で倒れた木々(大野川緑陰道路)

地震と違って台風や水害は接近が分かるので事前に対策がとれる、のが特徴です。最近は、1週間前ぐらいから天気予報やニュースなどで台風の経路、規模などの予測が示されます。「ベランダの荷物を片付ける」とか、「窓ガラスを補強しとこう」とか、「停電になった時のために備蓄をしとこう」とか、「家族との連絡方法を決めておこう」とか、「うちは不安なので親戚の〇〇さん所に事前に避難させてもらおう」とか、過去の経験を思い出しながら事前に対応することでリスクを減らすことができます。

「自分は大丈夫」と想定しないで

 とはいえ、災害時は想定外のことが起こりえます。最近は、短時間に同じ場所に雨が多量に降り続ける「線状降水帯」が発生し、想定を超えた被害が各地で発生しています。大阪でもこうした集中豪雨が発生すると排水処理が間に合わず、浸水被害が発生する可能性があります。台風の場合も強風だけではなく、高潮を伴って大きな被害をもたらすことがあります。大阪湾岸では、室戸台風(1934)、ジェーン台風(1950)、第二室戸台風(1960)など、昔は台風と併せて高潮による水害が発生していました。現在は防潮堤の整備などで大きな水害は起こりにくくなっていますが、大阪府が最近(2020年8月)発表した高潮浸水想定(想定し得る最大規模の高潮を想定等)では、西淀川区・淀川区では5~10m、一週間以上浸水する区域があります。「自分は大丈夫」と思いこまないで、想定外を想定しておくことが大切です。

周りの人と一緒に考えてみましょう

 これから9~10月は、台風の発生が多い季節です。大阪市が発行している水害ハザードマップ(被害想定図)をみながら、自宅周辺の被害想定を眺めてみてください。西淀川区を例にとると、神崎川・高川・天竺川が氾濫した場合(2020年1月見直し)は、「3.0~5.0m」浸水想定の地区がありますので、建物3階以上に避難する必要があります(前述の高潮浸水想定5~10mの場合は、建物5階以上に避難となります)。

水害ハザードマップ(神崎川・高川・天竺川が氾濫した場合・西淀川区):大阪市HPより クリックで拡大

建物が無事であれば、そのまま在宅避難を続けることになりますが、水・食料・トイレなどの備えが重要です。電気が止まれば、明かりが無くなり、エレベーターが使用できなります。家にあるものをいろいろ使いながら1週間程度乗り切れるように考えてみてください。持病のある方は薬の確保、情報収集のための携帯電話の充電、新型コロナ対策のマスクや消毒などなど。一人で考えるとなかなか続かないので、ぜひ家族や周りの方々と話すことから始めてみてください。

※あおぞら財団が事務局を務める「にしよど親子防災部」では、いざという時のために、普段の生活の中でできるヒントをまとめた「おやこぼうさいブック」を作成・配布していますので、ご活用ください。

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あおぞら財団事務局長 藤江徹