お口の健康 第3回「歯の数が寿命に影響する?」

お口の健康について

健康寿命と8020(ハチマルニイマル)運動

日本人の平均寿命はいまや80歳を超え、健康な状態で社会生活を送れる健康寿命もほぼ世界一なのです。それでも平均寿命と健康寿命との間には、男性で9年、女性は12年半という差があります。

老化を遅らせるには「口の健康を維持することが大きな要素であること」は間違いないと思います。日本歯科医師会は「80歳で20本以上噛める歯を維持する」という8020(ハチマルニイマル)運動を展開しています。

80歳で歯が20本以上ある人よりも歯が1本もない人は、1か月で医療費が1万5千円ぐらい高く、1年間でその差は18万円程になります。1~9本ある方は月に7000円程、10~19本の方も3000円程という差があります。つまり歯がたくさん残っている人は医療費が少なく、病気になりにくいということがデータから明らかになっているのです。

また、入れ歯で奥歯のかみ合わせのできる人は、転倒が少ないというデータがあります。歯がたくさん残っている人はもちろん元気だけれど、歯も入れ歯もない高齢者は、元気な人が少なく寝たきりが多いということになります。