赤ちゃんからお年寄りまで安心して生活できる地域に、人生に寄り添う診療所に

健康の友500号おめでとうございます。

長きにわたり千北診療所の所長としてご尽力いただいた山口利之先生から2023年10月、所長を引継ぎました。2019年、千北診療所は50周年を迎え、今年10月に50周年記念誌が完成いたしました。地域のみなさんの切実な思いと運動から、千北病院として創設された歴史を知り心が熱くなる思いです。

私は、2013年に千北診療所の外来を開始、2017年に副所長となり山口所長、スタッフと共に近隣の診療所や病院、地域の介護事業所を訪問したり、医師会活動に積極的に参加したり、認知症サポート医として相談窓口になったりと、家庭医として診療所の診療の幅を広げることに努力してまいりました。2020年新型コロナウイルス感染症の未曾有の事態の中、スタッフ全員で話し合い、西淀病院と連携し役割分担しながら、立ち向かってきました。

私の専門は家庭医・総合診療医です。病気の背景にある問題を重視しながら、年齢・臓器・疾患を問わず、地域社会に生きる一人ひとりと寄り添い、共感しながら日常よく遭遇する健康問題に対して、多疾患併存や心理社会的な問題も含めて、家族との関係性も重視しつつ、包括的に対応できる力が必要になります。また、新型コロナ感染症との闘いで、あらためてかかりつけ医の役割が重要であることが再認識されています。

千北診療所が赤ちゃんからお年寄りまで、誰もが住み慣れた地域で安心して生活ができるよう、そして患者さんの人生にずっと寄り添える「かかりつけ医師、かかりつけ診療所」として役割が果たせるよう、職員とともに頑張っていきたいと思っています。

千北診療所
所長 野口 愛