核兵器禁止条約発効を記念して取り組んでいる風船メッセージ行動 本年も開催 (写真は2024年)
皆さんにとって、昨年2024年はどんな年だったでしょうか。
世界では、各地で戦争が終わらない。フェイクで選挙が左右される。失望感が強い毎日です。
日本被団協がノーベル平和賞
一方で、日本被団協がノーベル平和賞。
日本被団協は、47都道府県のそれぞれにある被爆者(広島・長崎で原爆の被害を受けた被害者の生存者)の団体の協議会で、被爆者の唯一の全国組織です。
私は、2007年より、原爆症裁判(NHK朝ドラの「虎に翼」でとりあげられた原爆裁判ではなく、現在の原爆症認定制度の不認定処分の取り消しを求めた集団訴訟)に関係するようになって、生の被爆者の体験を色々聞きました。戦後の被爆者は、沈黙を強いられ、日本政府からも見放され、孤独と病苦と生活苦、偏見と差別に耐え続けました。
被団協として取り組んできた世界での被爆証言が、国連での核兵器禁止条約採択(2017年)に寄与しました。
淀協では2人の被爆医師が活動
淀協の歴史では、2人の被爆医師の存在が光っています。
一人は此花診療所の元所長の小林栄一先生。
長崎医専で直接被曝されています。此花博愛会編纂の「被爆者医療ひとすじに」に詳しく記載されています。のべ5000人の被爆者を診察されました。TVでもドキュメンタリーが放送されました。
もう一人が、田尻俊一郎先生で、8月9日は、体調が悪く、長崎医専は休まれ、郷里にいて、直接被爆はされていませんが、原爆のことを聞かれ、長崎に戻り入市被曝。自分だけ助かった。この思いが田尻先生の過労死などの社会活動の原点かと思います。
また、西淀病院の名誉院長の林喜彦先生は、大阪平和委員会会長をされ、その流れで、西淀川平和委員会が現在も活動しています。戦争あかん実行委員会の一員として、毎月19日のデモに取り組んでいます。隣の韓国の市民運動まではいきませんが継続してやっています。
軍事オタクの石破さんが、トランプ言いなりに軍拡を進めそうな日本。台湾有事という嘘に騙されず、政府に対して、自らの生活を守るため、平和を守るため、声を大きく上げていきましょう。
西淀川平和委員会会長
姫島診療所所長 穐久英明