新年あけましておめでとうございます

〜今年注目のお二人にお話を聞きました〜

編集部 明けましておめでとうございます。新しい年の初めに、今注目のお二人、北山良三会長と「なごみとあいの往診相談センター」の阿南友世さんに、新年の抱負をお聞きしたいと思います。

まず昨年はどんな年だったでしょうか?

阿南 2022年4月からスタートした「なごみとあいの往診相談センター」ですが、あっと言う間に8ケ月が経ちました。私たちの仕事は、「病院に通うのが難しくなってきたな〜」と感じた時や、入院していた方が退院される時に最初に相談を受ける窓口です。

「往診ってなに?」っていう質問にお答えする時もあります。医師の診察が始まる前に家での過ごし方や体の状態などの様子を伺いに看護師と一緒に患者さん宅へ行きます。地域包括支援センターからの依頼でご様子を見に行くこともあります。「住み慣れた家で過ごしたい!」という患者さんの思いに寄り添い、ケアマネージャーや訪問看護のみなさんを巻き込んで、日々取り組んでいます。

北山 2022年は新型コロナ感染症が引き続き大きな影響をあたえ、10月からは75歳以上の多くの高齢者の医療費窓口負担が増やされました。そして異常な物価高、国葬や統一協会問題などで「ゆがんだ政治」がいっそう明らかになりました。大阪では、カジノ計画案が府・市議会で承認議決され、「カジノは住民投票で決めてください」の大きな声も府議会で握りつぶされてしまいました。そんな状況は、「みんなで明るい展望をひらこう」の思いを強くした一年になったのではないでしょうか。

編集部 2023年はどのような年にしたいですか?

阿南 「なごみとあいの往診相談センター」は医師、看護師、事務の3職種がぎゅぎゅっと濃縮された3名体制で、アドバイスをしあい、わからないことは調べながら取組んでいます。使える制度の知識を増やして発揮できるよう力をつけて行きたいです。

この間、経済的に困難のある方の往診の相談もありました。無料低額診療制度なども使って何とか不安なく療養していただけるようにしていますが、地域の人々の暮らしが厳しくなっていることや医療・介護の制度の矛盾を感じてもどかしく思うこともあります。社会保障制度改善の運動などにも積極的に取組んでいきたいと思います。

北山 今年は4月に統一地方選挙が行われます。その結果は、国の政治にも大きな影響を与えます。大阪では、「カジノづくりを進めるのか止めるのか」が問われます。様々な立場の違いを超えてしっかり協力し、みんなで「カジノづくり」を止めていきましょう。

カジノにつぎ込む税金のムダ使いを止め、市民の命と暮らし・子育てや教育・中小事業者支援・災害対策などにこそ税金を活かしていきましょう。「草の根の力」「共同の力」「真実の力」を発揮して、みんなで「希望ひらく」2023年をつくっていきましょう。

編集部 みんなで力を合わせていい年にしたいですね。今年もよろしくお願いいたします。

「わたしのとっておき」コンテスト総評・入賞作品

昨年10月に行った「わたしのとっておきコンテスト」は、①風景の写真 ②人物の写真 ③運動の写真(平和運動や憲法を守る運動など) ④創作物 ⑤川柳の各部門合わせて128作品の応募がありました。

11月の西淀川・淀川健康友の会役員会(代表世話人会)にて投票を行い、応募多数であった「創作物部門」で「絵手紙」を別部門とし、全6部門18作品が入賞となりました。

総 評

 寄せられた作品は力作ぞろいで甲乙つけがたく、選者はみな悩みに悩んでの投票でした。「創作物部門」が応募多数でしたので絵手紙を別部門とさせていただき、全6部門18作品が入賞となりました。

写真では、風景、人物、運動の各部門とも「平和への願い」と「ご家族への愛」があふれた作品が多かったことが特徴でした。撮った人のユニークな視点が伝わる作品も多数ありました。本格的な作品もありましたが、今回の限られた形式では十分に魅力が伝わりきらない作品もあったかと思います。

創作部門では、絵手紙、絵画、布や紙、紐など様々な材料で趣向を凝らした手芸作品、「キャラ弁」や「朝食」など、楽しく工夫して応募されたことがわかりました。
また、絵手紙サークル仲間のみなさんで応募したり、支部世話人会で楽しくみんなの写真を選びあっての応募、デイケアの利用者さんで作り上げた作品の応募もありました。みなさんが日ごろから実に多彩な取り組みをされていることがわかりました。

今年こそコロナ感染拡大を終息させ、みんなが生き生きと健康な毎日を送ることができるように、健康友の会の活動もさらに強化発展させていきたいと思います。
なお、各部門1位の方には、受賞のコメントをいただきました。

審査委員長 会長 北山良三


【風景写真】

ダイヤモンド富士です / 選んでいただいて本当にありがとうございます。大変うれしく思っています。この「ダイヤモンド富士」は夕日が落ちるときに見られるものです。5年前に行った撮影ツアーで撮りました。朝日が上がってくるときに見られる「ダイヤモンド富士」もあります。

【人物写真】

初めての沖縄旅行! / 私自身は沖縄が大好きで毎年のように行っていました。この子は生まれて初めての沖縄。これからも青い海と空、そし平和な沖縄に!と願います。

【運動の写真】

3年ぶり原水禁世界大会原爆ドーム前 / 今年の原水爆禁止2022年世界大会は3年ぶりのリアル開催。青年中心の西淀川代表団です。若い人たちが平和運動に取り組むことに未来展望を感じました。

【創作物】

水彩画で色紙に描いています。江ノ電の魅力伝わりますか? / 選んでいただき、たいへん光栄です。

【絵手紙】

玄関にかざって何十年、この機会に描いてみました。 / コロナ禍で家に居る機会が増え、今まで見向きもしなかったたぬきの置物に、ふと目が行き、書きたくなって書きました。早く絵手紙サークルを再開してみんなで集まって絵手紙を書きたいです。またこういう機会があれば応募したいと思います。

総 評(川柳部門)
選者 加山勝久

兼題「わたしのとっておき」はややもすれば説明文の様になり「それでどうしたの」と聞きたくなるので、作句しにくかったと思われましたが、天の句の「幼児ことばでお出迎え」、地の句の「名酒の封切る子の帰省」、人の句の「口説いた君がうなずいて」等はとてもうまく状況をまとめてありました。他にもうまく表現してあると感心する作品も多数ありました。

全般的に言えることは「わたしのとっておき」というやや平凡な兼題から、それぞれが日常生活に思いを移しほのぼのとほほえましく五七五にまとめてあると思います。私自身のとっておきは何かと自問自答してみましたが、よく言われる「自分自身をほめてやりたい」とか「自分自身ご褒美をやりたい」のようなとっておきは少なく、子や、孫、妻、恋人との関連のことがとっておきになのは少し寂しい気もしました。

【川 柳】

第9回西淀川フードバンク・食料無料市場

「西淀川食料無料市場」について

食料無料市場(フードバンク)は、新型コロナの影響などで生活苦に直面している方に対し、地域のみなさまから提供、または食品ロスをふせぐために集めた食料や日用品を届ける支援活動です。

第9回西淀川フードバンク・食料無料市場

第9回西淀川フードバンク・食料無料市場(PDF)

日時:12月29日(木)14:00~15:30
(品物がなくなり次第、終了となります。)
場所:西栄寺
大阪市西淀川区御幣島1-6-17
※駐車場はありません。

くらしのお困りごと相談お受けします

健康相談・法律相談・生活相談・子育て相談・教育相談・労働相談など
相談だけでも ご来場ください

大阪市西淀川区御幣島1-6-17


西淀川フードバンク寄付のお願い

食料無料市場・フードバンクは、これからも定期的に開催したいと考えています。
しかし、運営資金や物資には限りがあります。そこで、皆様から寄付をお待ちしております。
継続的な開催のためにも是非ご協力のほど、お願いします。

第9回西淀川フードバンク寄付のお願い(PDF)

ボランティアさん募集中!

前日準備と当日のお手伝いに参加していただける方は、
ご連絡ください!
tel:06-6472-6453

寄付金と保存可能な食品等の寄付をお願いします。

主催:西淀川区フードバンク実行委員会
(西淀川区社会保障推進協議会)
tel:06-6473-9914 / 06-6476-4511 / 06-6472-6453

 

こんにちは北山良三です(2)

カジノより いのち・くらし

今回はギャンブル依存症などの問題が心配される「カジノ問題」についてお聞きします。(健康友の会柏花センター〈柏花茶屋〉にて)

今 村
私はまず「カジノより命が先でしょ」と言いたいです。

北 山
先月号でもお話しましたが、大阪で新型コロナで亡くなった人は全国最大、6500人を超えました。大阪府では、コロナ感染が広がった2年間で336床もの急性期病床を削減しました。61カ所あった保健所も18カ所に減らしたままで体制を拡充しようとしません。
やるべきことは山ほどあるのにコロナ対策のお金を削ってカジノづくりに熱中しています。今大阪でやるべきは、府民の命最優先の立場で、新型コロナ対策と保健医療体制を抜本的に強化することです。

今 村
「私は行かないから関係ない」という人もいらっしゃいますが?

北 山
カジノづくりには何千億円もの膨大な税金が使われます。環境汚染物質や、液状化対策などの土壌改良に大阪市が790億円も負担すると決定しています。それに加えて地盤沈下対策や鉄道・高速道路建設、巨大な上下水道施設などの基盤整備など、莫大な税金が無駄づかいされます。

今 村
先日フードバンクのボランティアをしました。利用者アンケートの「困っていること」の回答で「お金のこと」「食べること」と書いていらっしゃる方がたくさんありました。「年金や収入は少なくなり、物価高で苦しい」そんな中で市民のお金を使ってカジノを作るなんて本当におかしいですね。

北 山
こんな無駄づかいをやめて市民のために税金をつかえば、私たちのくらし・子育て・災害対策・中小事業支援などを前進させることができます。

今 村
現在、カジノ反対の署名運動が取り組まれていますが、今年春に取り組んだ「住民投票を求める署名」とはどう違うのですか?

北 山
「カジノをつくるというのなら住民投票で決めてください」というのが春の署名で、21 万人分も集まり、府議会にかけられました。ところが府議会ではこの声を握りつぶしてしまいました。
しかし、これでカジノが決まったわけではありません。カジノを設置するには国の審査と認可が必要で、今からでも止められます。現在進めている「大阪のカジノ(賭博場)誘致計画を認可しないよう求める署名」は国に対して認可しないように求める署名です。たくさん集めて「カジノをなんとしても止めよう」の声を国に届けることが今、本当に大事です。

今 村
署名をたくさん集めてカジノをストップさせたいですね。本日はありがとうございました。

聞き手:今 村

健康友の会・淀協は75歳以上の医療費2割負担化の中止を求めます

2022年10月1日
西淀川・淀川健康友の会 会長 北山 良三
淀川勤労者厚生協会 理事長 小松 孝充

 

2022年10月1日から75歳以上の医療費窓口負担を今の2倍にしようとしています。
対象者はおよそ4人に1人となり、該当する方は単身世帯で年金200万円以上、夫婦世帯では320万円以上で1人あたり3.4万円の負担増になります。

政府はこれまで値上げの理由として「負担能力に余裕がある」層であり「現役世代との負担の公平化」と強弁してきました。しかし、年収200万円の単身世帯が食費、社会保険料、水光熱費、交通費などを支払った後、手元に残るのは月1万円程度とされています。医療費が倍加となれば、受診控えが起こるのは明らかです。現役世代にとっても明日の自分たちの姿です。

さらにこの10月から約6500品目以上の値上げが予定されています。政府は75歳以上の医療費2倍化で年間1800 億円の給付削減効果を見込みうち半分の900億円は受診控えを予定しています。
そもそも世界を見ても国民に医療費の自己負担を強いている国はほとんどありません。

今回の負担増は限られた人ですが、さらなる対象を拡大していくことを狙っていることは、これまでの政府のやり方をみても明らかです。来年以降、後期高齢者(75才以上)の保険料や介護保険料の値上げも計画されています。

私たち淀協は「いのちの平等」の実現を掲げる民医連として「国と企業の責任を明確にし、権利としての社会保障の実現のためにたたかいます」の立場に立ち、後期高齢者医療制度の負担増に抗議をし、中止、撤回を強く求めます。
財源は、内部留保をため込んでいる大企業や富裕層から応分の税金を納めて頂くことや無駄な国民の税金の使い道を改めることで、十分可能です。異常な物価高騰のもとで消費税は直ちに5%に戻すべきです。

職員、健康友の会のみなさん、患者さんや利用者さんへ
ご一緒に税金の無駄づかいを改めて、コロナ対策や医療・介護・教育などの生活や社会保障の充実を求めていきましょう。そして、より一層人権のアンテナを高く掲げ、医療・生活に困っている方がたに寄り添い、援助の活動を強めましょう。