川柳入門(1)感じたことを17文字に

感じたことを17文字に

あなたが日頃思っていること、感じていることを川柳で表現してみませんか?川柳は決して難しいものではありません。今月から4回連続して、川柳を詠む楽しさをシェアしたいと思います。

川柳は、5・7・5の17文字で詠う短い詩です。俳句も同じように17文字の詩ですが、対象は主に四季の自然であり、季節を表す「季語」を含まなければなりません。これに対し川柳はあなたの喜怒哀楽、あなたが感じた事を17文字の制約の中で詠えばいいのです。
毎月発行されている「健康の友」の4ページ目に川柳欄があります。特に話題を限定せずに思ったこと、感じたことを詠うのが「自由吟」といいますが、範囲が広すぎるので毎月題目を決めて詠んでもらっています。

ある時は「ついに」という題目で、茂夫さんは「定年です黙って名刺ゴミ箱に」と詠みました。ついに定年の日を迎え、得意先への挨拶を済ませ、引き継ぐ書類や文房具を整理し、最後に要らなくなった名刺をどさっとごみ箱へ捨てました、という人生の淋しさをしみじみと詠っています。

「我慢」という題目では、富子さんが「食事抜きやせてもすぐにリバウンド」と詠っています。何とか痩せようと御飯も軽く一杯にして、好きだったケーキも食べず、やっと体重を落としたのに、安心して食べたら元の木阿弥になりましたとのこと。

加山 勝久(健康の友川柳選者)