フレイル予防で健康を守ろう!

フレイル予防で健康を守ろう!

 新型コロナウイルスで三密(密閉・密集・密接)を避ける為に外出自粛を余儀なくされ、身の回りの事など生活動作が行いにくくなっていませんか。今回は地域総合内科の野口医師にフレイル予防について書いていただきました。

 健康友の会の皆様、元気でお過ごしでしょうか?
 TVのニュースは新型コロナウイルス感染症のことばかりで、不安な思いで過ごされている事でしょう。また、感染拡大を防止するために、様々なイベント開催が中止となり、緊急事態措置として、三密(密閉・密集・密接)を避けるように!外出を自粛するように!と言われ、健康友の会活動も行えず、生活スタイルが一変している事でしょう。

適度な運動

フレイル予防の3つの柱

 もちろん、今は感染拡大を防止することが大事でありますが、一方、感染を恐れるあまり、家の中で動かない生活が長く続くと、昼夜逆転になったり、身体や頭の動きが低下したり、歩くことや身の回りのことなど生活動作が行いにくくなったりして、フレイル(虚弱)が進んでいきます。(図1)
 フレイルが進むと体の回復力や抵抗力が低下し、自分で自分の事ができなくなり、要介護状態になっていくといわれています。
 身体のフレイルだけでなく、心のフレイル、そして社会的なフレイルもあいまってフレイルサイクルが回っていきます。
この負の連鎖をいかに早期から断ち切るかがとても大事であるといわれています。
 フレイル予防のための3つの柱として①「栄養(食・口腔機能)」②「身体活動(運動)」③「社会参加(仕事・余暇活動・ボランティア)」があり、それぞれ住民個々人が継続できるような形で取り組むことが必要です。

心のつながりを感じて

 このような時こそ、ご家族や友達、地域のつながりを活かして電話や手紙・メールなども利用しながら心のつながりを感じていきましょう。
 そして、フレイル予防としては3つの柱にそって ①栄養バランス(難しければ色どりよい食事を意識する)のとれた食事 ②規則正しい生活、家の中でストレッチ(図2)や階段昇降、窓や床など体を目いっぱい使って掃除する、屋外でも人と距離を保ちながら散歩やランニングをする ③電話などでお友達と話したり、室内でできる読書や手作り工作、園芸、裁縫、パズル、トランプなどで笑顔を忘れずに過ごしていきたいものですね。

電話で人とのつながり

西淀病院 地域総合内科 野口医師