お口の健康 第4回「歯の数が多いほど、老化が遅いか?」

お口の健康について

老化の進行は、個人差が大きく病気(認知症)との違いもはっきりしません。ある年齢における平均的な身長と体重は成長曲線から見当をつけることができますが、「70歳の身長と体重は平均的にこれくらい」という基準値はありません。認知機能にしても「70歳の平均の認知機能」なんてありません。ただ、人によって老化のスピードが「早い、遅い」の差があり、それが異常に早い人たちは認知症ということになります。

脳の老化を防ぐ仕組みは存在すると考えられます。その仕組みの1つの柱が唾液です。唾液がたくさん出ている人は老化が遅いのではないかと考えます。歯が抜けても入れ歯を入れる事で咀嚼は可能になります。入れ歯で奥歯の噛み合わせのできる人は、データであるように入れ歯を入れることによって運動能力がある程度改善されるようです。だから自分の入れ歯を入れてでも噛める口を作ることが重要なのです。

歯が1本もない人の中で、入れ歯を入れて生活している人たちの場合は、1人でどこでも出かけられる人の割合が、入れ歯
を入れずに生活している人よりもかなり高く、寝たきりも少ないのです。歯を抜きっぱなしにして入れ歯を入れないままというのはよくないということが分かります。